あなたはご存じですか？トレンドカラーとは、その時代に流行るであろう色のことです。
ところがトレンドカラーはその時に発表されるのではなく、早いものは2年前から決められています。
今回は、トレンドカラーについて、書きました。雑学程度で覚えておくと話のネタにもなりますよ。

トレンドカラーはその時期に流行るであろう色のことです。春夏/秋冬シーズンごとの色と年間を通してのものもあります。ファッション、コスメ、インテリア業界なので「今年の色特集」などの記事をよく目にしますが、どの色をトレンドにするのかを決めるのはファッションデザイナーやインテリアコーディネーターではなく、国内外の専門団体なのです。主な団体は、17ヵ国（現在）で構成される流行色選定機関の「インターカラー（国際流行色委員会）」とインターカラーが流行色を発表した後に日本の社会情勢に合わせ国内独自の流行色を発表する「JAFCA（一般社団法人 日本流行食協会）」と世界共通の色見本を制作する企業「パントン」の3団体です。インターカラーが2年前に、JAFCAが1年半前に流行色を発表するため、トレンドカラーは該当シーズンより以前に選出されています。

では、主要3団体はどの様にしてトレンドカラーを決めるのか？それぞれ選出の方法が違います。

インターカラーでは加盟する国の代表団体がそれぞれ決めた色を持ち寄り、6月と12月に開催する会議で春夏と秋冬の流行色を決定します。それとは別にJAFCAはインターカラーの発表した後に日本の世相や社会動向を踏まえ、各分野の専門家と一緒に流行色を決定します。そしてパントンは毎年12月頃に、独自の基準で選んだ来年のトレンドカラーを「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー」として発表します。

2年前に発表されたトレンドカラーを元に、ファッションやコスメ、インテリア業界などは該当シーズンに向け流行色を取り入れた商品開発に入ります。それにより該当時期には流行色を纏った品々が店頭に並びます。しかし必ずしもトレンドカラーが流行るわけではないのです。何故か？それは2年間というブランクがあるからです。もし2年間に社会の情勢や景気などが大きく変わるようでがあれば、仮に「赤」がトレンドカラーだとします。その年が不景気であれば、人は派手な色を手に取る気持ちになるでしょうか？消費者が選ぶ色というのはその時の心理状態にも大きく左右され、ゆえに2年前に選ばれた色と今の社会状況が大きく乖離していて、全く流行らないなんてこともあるのです。それでもなぜトレンドカラーがこれだけ深い歴史を持つのか？それはファッション業界を活性化させようと各国が足並みを揃えてきたから。実は国によって色の認識の違いがあり、例えば同じ「赤色」でも国によって明度や彩度が異なります。そのためインターカラーが30色以上を選び、各国が選定色を自国の色に置き換えることで具体的なトレンドカラーを決めてます。世界中が協力しながらファッション業界を盛り上げてます。

それでは、今年のトレンドカラーの発表です。

米パントン社が発表した「カラー・オブ・ザ・イヤー2023」は、深紅のビバ・マゼンタが選出されました。

パントン社は、この色に「活気のあるダイナミックな色。赤系のハッキリとした色合いで、新しい赤系の色の強さを表現しています。勇敢で大胆不敵、躍動感に満ちた色が楽しさと喜びを促します」このように説明しています。

何事もポジティブになれそうなビバ・マゼンダを今年は取り入れてみてはいかが？